膣がん
膣がんは女性特有のがんですが、女性でも発症する例はまれです。
膣は、外陰部から子宮までをつなぐ、10〜15cm程度の粘膜に覆われた
筒状の組織です。粘膜部分にがんが発生し、進行していきます。
膣がんの症状は、不正出血、帯下、排尿時の痛み、排尿時の違和感、
性交での痛み、下腹部の痛みなどが挙げられます。50歳から60歳前後の
女性に多く見られます。
膣がんの進行は早く、リンパ管が近くにあるため、他の臓器への転移が
早いです。膣がんの診察は、細胞診検査・触診・腟拡大鏡検査を
行います。
膣がんの治療は、膣がんの進行により異なります。
極小さな早期の膣がんの場合は、レーザー治療ですむ場合もあります。
膣がんの治療は、大きく分けて3つです。
1つめは外科療法です。手術を行い、がん細胞を切除します。
どこに発症しているか、どれだけ広範囲に発症しているかなどによって、
手術内容が異なります。
2つめは放射線治療です。放射線装置で、外側からがん細胞を消滅させる
方法です。膣がんの治療の多くは、この放射線治療が行われています。
3つめは化学療法です。抗がん剤を注射する治療法です。
抗がん剤を血液で全身に送って、がん細胞を消滅させます。副作用が
大きいことでも知られています。
膣がんも早期発見早期対応が重要となります。不正出血や排尿時の痛み
など、自覚症状があらわれたら早急に婦人科を受診するようにしましょう。
膣がんでなくとも、不正出血などは体からのSOS信号なのですから、
きちんとした治療を受けるようにしましょう。