神経因性膀胱

神経因性膀胱は、膀胱から大脳へ、尿意を促す信号を送る神経が途絶えて
しまう事が原因で起こる、排尿障害のことをいいます。

通常、私たちの体は、膀胱に尿がある程度溜まると大脳へ信号が送られて
排尿を行いますが、痴呆症や脳卒中などの頭部の病気により大脳での
障害が起こったり、脊髄や末梢神経などで障害が起こったりし、信号が
途絶えてしまうことがあります。

神経因性膀胱の症状は、頻尿、尿失禁、排尿困難などがあります。
神経因性膀胱は原因がさまざまなので、原因を判明することから治療が
開始されます。

頻尿、尿失禁、排尿困難など、同症状がでる他の病気ではないかと疑ったり、
痛みの有無などを調べ、尿検査・造影検査・超音波検査・MRI検査・膀胱鏡・
髄液検査などの検査が行われ、判明した原因にそった治療を行います。
しかし、神経因性膀胱は治療を行ってもなかなか改善する見込みが少ないと
言われています。

神経因性膀胱の排尿障害の場合、自分自身で下腹部に刺激を与えたりして
膀胱を刺激し、排尿を促したりします。もしそれでも改善が見込めないよう
ならば、尿道カテーテルを入れて間欠自己導尿法という方法で、排尿する
ことになります。

神経因性膀胱は、他の病気が原因である事がほとんどです。

排尿障害のほかに体に痛みや違和感などの症状はないでしょうか。
神経因性膀胱と判断がつかなくても、排尿障害を放置すると、膀胱に
負担をかけてしまい、腎臓障害へもつながりかねませんので、
泌尿器科を早めに受診するようにしましょう。